ジャズはレコードで聴いたほうがいいのか、試しに聞き比べてみる

なかもら
AOI JAZZ編集部のライター、なかもらと申します。

さて、私は今ご覧いただいているサイト「AOI JAZZ」の編集部に所属しています。

が、実は編集部で唯一ジャズ素人なんです。

ほかのメンバーは、ラジオでジャズの音楽番組をやっていたり、ライブ撮影をしていたり、プレーヤーだったり、なにがしかの形でジャズについて関わっています。

そんなジャズ素人の私に、なぜか今回の記事企画進行の白羽の矢が立ちました。

何をするかというと、ジャズをレコード音源デジタル音源で聴き比べます。

ほかのメンバーのがいいのでは、と思ったんですが、ジャズについての知識のない人間のほうが、よりはっきりと良し悪しが分かるはず、ということで、さっそく聴き比べをしてみます。

ちなみに、高額な機材やこだわりの音響機器、は使いません。あくまで一般ユーザーが手軽に音楽を楽しむという前提で聴き比べます。

まずはデジタル音源で聴く

BOSEのM6
スピーカーだけは共通のものを使用します。使うのはBOSEの「M3」というスピーカー。コンパクトでBOSEの中では比較的安価なタイプ。

印刷室
そして聴く場所は編集部の執務室のプリンター横。

ほかにいい場所あったでしょうよ…。写真映えしなさすぎ…。

でも「あくまでオーディオ室みたいなところではなく、日常の部屋で聴くというコンセプトなので、このくらいでいい」とのこと。

卓上とか片付けるの面倒だったからではない、と聞かされています。

BILL EVANS
聴き比べに使用する音源はBill Evansのアルバム「What`s New」。

フルート奏者のJeremy Steigとのアドリブバトルがすごい1枚、だとか。

iPhoneで聴く
まずはiPhoneをスピーカーにつなげて。

デジタル音源で聴く
聴いてみます。

うん、ジャズにくわしくない自分でも、インタープレイ、って言うんですかね。楽器同士が会話をしているような、熱い演奏が分かります。

かっこいいな。

スピーカー
音量が大きいのもあって迫力満点です。Bill Evansという人は名前くらいしか知りませんでしたが、キレイなピアノの音色が耳に残ります。

それにベースのEddie Gomezという人がちょっと変わった演奏方法で、バラバラに演奏しているように思えるのに、一体感が。

スピーカーの性能もあるんでしょうが、普段イヤホンで聴く音楽とはひと味違いますね。

レコードで聴く

レコードプレーヤー
続いてレコード。

使用するのはこちら。

スーツケース型レコードプレーヤー
スーツケース型のレコードプレーヤーです。お値段は1万円しなかったとか。これならオーディオマニアの方以外でも手に取りやすいですね。

充電式なので、電源がなくてもどこでも使用できるのも便利です。

内臓スピーカー
スピーカー内蔵型ということですが、今回は音の出力はさきほどのBOSEのスピーカーで行います。

レコード
こちらがレコード。いやあ、実は初めて触りました。

なんかかっこいい見た目ですね。盤面になるべく触らないように、とのことなので扱いに緊張します。

レコードに針を落とす
レコードに針を落とす瞬間。これがたまらないらしい。

ジ、ジジ、という音はたしかにいいですね。

イヤホンジャック
接続。

レコードを聴く
最初にレコードの音源を聴いた印象は「うお! うるせえ」です。

なぜかというと、高音はデジタル音源よりも高く、雑音とも違うなんていうんでしょう、空間のなかで反響したような音がするからです。

特に違うのはフルートとベース。

フルートはより息づかいが大きく聞こえて、ベースはいわゆるダブルベースの箱鳴り感ていうんですかね、もっとこもった芯の太い感じがよく聞こえます。

あと、途中で少しバンドの誰かの吐く息の音なのか、軽い咳払いなのか、なにか聞こえたような気がしました。

そんなのもあって、臨場感がすごいです。こんなに違うとは…。驚いた。


それと数曲終わると盤面を変えなければいけないという作業、これは新鮮。

最近はipod(最近でもないですが)で連続再生されるので、片面分の演奏が終わったときに「あれ、なんで音が止まったんだ」と、機材の異常を疑ってしまいました。

さて、続いてデジタル、レコードの評価です。

ジャズはどちらで聞いたほうがいいか

今回のテーマで考えるならば、

圧倒的にレコードの勝利です。

いや、これは断然そうでしょう。聴き比べてみると分かりますがまるでバンドが同じ部屋で演奏しているようというか、迫力というか、デジタルでは味わえなかったラフさがいい感じの感覚を与えてくれます。

音量を生演奏に近いくらい大きくしたときなんて、あれ、後ろにフルートの人いない!? という勘違いをしたくらい。

ただし、これは大きい音で聞くことのできる環境が整っていれば、という前提で。

レコードで聞くときの留意点

  • 大きい音で聞いたほうがいいというよりも、急に音量が大きくなるときがある。デジタル音源だと高音と低音の極端な部分を圧縮しているために気づかないんだと思う。マンションとかだと、隣の部屋まで響きそう。
  • 低音の響きがデジタル音源と段違い。扉一枚隔てたくらいだとベースの響きだけ伝わってくる。
  • 今回のレコードプレーヤーが安価すぎるということもあるかもしれないけれど、内臓スピーカーだと迫力が半減。そこそこいいスピーカーを一緒に用意しないと良さが分かりにくい。
  • レコード盤面の取り扱いを知らないと早くダメにしてしまいそう。
  • 片面の演奏時間を過ぎると裏返して再度セットする必要がある。そのため、なにかほかの作業をしなからだと落ち着いて聞けない。ここから音楽を楽しむ時間! と割り切る必要あり。

などの印象を受けました。

実はヘッドフォンでも聴いてみたんですが、やっぱりスピーカーから出音するほうが断然いいですね。

そして、マンションなどでの利用に向いていないな、と思いました。

よほど防音が効いた部屋を用意できればいいんですが、普通のワンルームでは少し小さい音にしても低音の響きや高音を強調した演奏は隣家に響いてしまいそうです。

ただ、それほど、デジタル音源との違いがあります。デジタルであれば少し小さい音であればスピーカーで音楽を流しても大丈夫ですもんね。

もちろん私も含めてですが、これからジャズを聴く人で、もしも周囲に音量で迷惑をかけない環境があるならば、絶対レコードで聴いたほうがいいですよ。

ちょっとした感動を覚えます。

いやー、一軒家に防音ルームとか作りたいなー。

それでは、さようなら。

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なかもら

モジカル編集部から“歩くフリー素材”と呼ばれている、なかもらです。肖像権を無視したような写真ばかり撮られています。いつか莫大なライセンス料を請求してやりますよ。