腰が痛い。慢性的に痛い。
座った状態でお尻を右に、左に、と動かしても痛みが和らがない。
立った状態で腰をグルグル回しても痛い。
庭で、1人でレイザーラモン並みに腰を振っても痛い。
ジョルノ・ジョーバーナみたいな立ち方をすると、少し和らぐ。
でも、どうしても痛い!
編集業でも、自転車店の運営でも、周りにいる人はみんな腰痛持ちです。
何人かは腰に爆弾を抱えていて、4~5年ごとくらいに手術をしています。
あるときなんて、
のじさま
このたび、持病の腰痛のため入院する運びとなりました。
ご迷惑をおかけして申し訳ありません。
ただし、手術中、リハビリ中以外は連絡可能です。
電話は病室内では即対応できませんが、着信を残していただければかけ直します。
初稿については週明けの手術前までにバックします。
よろしくお願いいたします。
のような、針山を素手で登らされる人が送るメッセージみたいなメールがきたこともあり、戦慄いたしました。
この腰痛を自分の持病にすることは、断じて、断じて! だ! ん! じ! て! 許容できん!
いやーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!! 病室でメール送るの、いや! いや!
と、思い、徹底的に対処することにいたしました。
ちなみに、整体 or マッサージは月1で行っています。
ウソや不明情報ばっかり出てくることが多いので、ネットに出ている腰痛防止情報はいっさい参考にしません。
変な動きするストレッチがいいと書いてあったのを試したのですが、むしろ痛くなった。
マッサージ器具とかぜってー使ってねえだろ…、と想像できる記事多すぎ…。
己の身体は己がもっともよく分かる、はず…。
みなさんも自分の生きる力をもとに判断しましょう。
イスを変える
とある日の計測の結果、立っている時間と座っている時間では、座っている時間の方が4時間ほど長いことが判明。
そこで、まずイスを変えることに。
一般的な事務イスよりも少し座り心地がいいものを使用していましたが、いろいろ座り試した結果、ゲーミングチェアにすることにしました。
クッションが柔らかく、そして深い。
この尻を包み込むような感じが、お尻への負荷を軽減=腰への負担を軽減につながるのでは。
いざ買おうとすると、値段ピンキリだし、メーカー似たような名前のたくさんあるし、そもそも似たような見た目だし、家電屋さんで試し座りしたメーカーのものにしようかと考えましたが、安いほうがいいのかな…、と悩み始める。
こういうときは、一番有名なメーカーの一番高いやつを購入するのが安物買いの銭失いにつながりにくい、ということはいくどものネット通販での失敗によって理解しております。
それに、手術とリハビリ以外の時間にベッドでうずくまりながらゲラの確認なんて絶対にしたくない! これだけはいやだ! いやだ! 怖い!
という思いが高額商品へのクリックの迷いをどこかえ吹き飛ばしました。
いくぞ!

AKRacingのゲーミングチェア。PRO-X V2というモデル。
組立作業は家具を5回以上組み立てた経験のある人ならそんなに迷わないと思います。
それから、イスのカバーにネジのはみ出しを想定した×印の切れ込みなどが入っているのですが、パッと見た印象は製造時の傷。
注意書きに傷ではない旨書かれているので、組み立て前によく添付資料を見ないと勘違いしそう。
本当の傷の場合もあるようなので注意。
たっかい買い物だったぜ…。さて、使用してしばらく…。
首、痛った!
というのも、自分極度の猫背でして。PC作業中でも自転車組み立てているときでもロード・オブ・ザ・リングのゴラム並みの姿勢で作業を行います。
ゲーミングチェアは背もたれに高さがあるので構造上背筋を伸ばした状態で座りやすく、これまで頭の重さを支えていた箇所と、違う首の筋肉を使用するのでは。
そのせいか首の付け根周辺が筋肉痛と肩こりの間のような状態になりました。
正直、「清水の舞台から飛び降りる気持ちで購入したけれど、中国のびっくり映像並みにそのまま墜落した…」と思い、バックブリーカーで破壊して粗大ゴミに出そうかとも考えましたがさすがに2~3日で廃棄できるような値段ではないため、我慢して使用。
そうして、1ヶ月ほどしたら徐々に慣れてきて、首の痛みは消えました。
首の筋肉がついて慣れたのか、はたまた座ったときの姿勢がある程度よくなったのか、肩こりもちょっとよくなりました。
あとはチェアに取り付けるクッションの位置とか、自分の座る位置とか、そもそもクッションないほうがいいとか、1週間程度、かなりの試行錯誤をする必要があったことも参考として記しておきます。

僕は外付けクッションは外しました。
マッサージを受けたときも「首はこっているけれど、肩こり大分なくなっているね」なんて言われて、無駄な買い物にならず一安心…。
マジ、びびらせんなよAKRacing…。いまではイス自体のセッティングもかっちり決まり愛用チェアです。
さて、腰痛はと言うと…、ハッキリ申し上げて、そこまでよくなっていない…。
肩と肩甲骨あたりのコリは結構よくなった印象ですが、腰はそんなでもない。
あと、いわゆる事務椅子よりも座席の地上高の設定が高めなので膝が痛い。肩こり以外の効能はなさそうだ。
むむむ…、もう数手打たなければ…。
「これから手術なので3時間ほど連絡とれません」なんてメールは、絶対打たないぞ!!!!
マッサージクッションで揉む
もう3年ほど前から、ふくらはぎと足裏のマッサージに使っていたマッサージクッションで腰を揉むように。

同じようなマッサージクッションの中では比較的金額もお安めなオムロンのものを使用しています。
体重をかけすぎると可動部の動きが止まるので若干ブリッジしながら揉むのですが、効いているような、効いていないような。
つーか、このブリッジが腰によくないような気もする。
ふくらはぎや足裏に使用しているときはそこまで体重をかけることはないので通常使用できます。こちらは効いているぜ感が強くかなり気持ちいい。しかし、いかんせん腰表面の筋肉よりも、もっと奥がいたいのです。
かといって、この部分にあてがおうとするとクッションにぐいぐい腰を押し当てることになり、圧力がかかりすぎて動きが止まるというジレンマ。
ただ、やらないよりマシ、という程度には痛みが軽減されるので継続しています。
ちなみに、あまりに強く腰を押しつけたせいか4年近くお世話になった愛器がぶっ壊れましたので、新しいのを購入しました。
新しいもののほうが圧力かけて止まりやすい。
なんでも安全になるけれど、いいことばかりではない。
抱き枕を導入する

こちらが抱き枕。
ゲゲゲの鬼太郎にこういう人魂浮いてたよね。
抱いているところを画像におさめようと思いましたが、パジャマを着たおっさんが抱き枕にしがみついている姿は掲載するに当たらない、という高等判断をいたしました。
抱き枕はいい。
かなりいい。
朝起きてまず腰の痛みを感じていたのが大分緩和されました。
クッションに自身の熱が移るのか、腰回りも暖かい。この暖かさで調子がいいような気もします。
クッション性による負荷の軽減が腰にいいのかは分かりませんが、少し堅めの反発は僕の重い体重を受け止めてくれる感じは強い。
抱き枕はサイズがいろいろで、しかも横向きの寝方で膝を曲げてしがみつくような姿勢になるため、人によっては慣れない体勢で寝にくい、ということになりそうです。
僕は横を向かないと寝られない体質なのですんなり順応できました。
誰にでも合うものではない気がするので注意。
一度布団を丸めたものにしがみついて、どういったサイズ感が合うか試してから購入したほうがいいかも。
僕が購入したものは胸のあたりが勾玉のように面積が大きくなっていて、この部分に身体を押しつけられるのがよかった。
身長高い人だと長さが足りなくなると思います。
ただし、クッションが布団の中にあるという状況に慣れるまではそこそこ時間がかかります。
最初2週間くらいは寝ている間にクッションを外に押し出していました。
冷たい飲み物をやめる
内臓が冷えると腰が痛む、という出所不明の情報を友人から仕入れる。
ただ、なんとなく内臓の温度が下がって身体が冷えれば、たしかに近くにある腰の温度も低くなるのでは、という予想をもってとりあえず試す。
さて、これ、結構いい!
基本的に温かいお茶を飲み、出先でも常温の水を携帯、という食生活にすることで大分効いているような。
ほかの対策も同時並行なので、これだけ効いている、とは言えませんが冷たい飲み物を飲んだ後のツーンとくる感じは相当和らぎました。
魔法瓶をこんなに多用するとは思わなかった。
人肌程度の暖かさのお水でも慣れると冷えたものよりおいしく感じる。
ただし、水道水の場合はあんまりおいしく感じません。僕は井戸水をくんできて一度沸かした白湯を飲んでいます。
この程度の手間、腰の手術に比べればなんともないわ!
ベッドを導入する
畳敷きの部屋で布団を敷いて寝ていましたが、畳の堅さがよくないような気がする。

そこでベッドを導入。

畳に直接マットレスを敷くストンロングスタイルで使用。
うーん、これはよく分からないな。
体重が重いので低反発だと腰が沈みすぎるため、少し固めのマットレスを使用していますが、畳に布団の組み合わせに慣れすぎていてちょっと違和感。
ベッド導入から3ヶ月ほど経過して慣れてくると少しはマシなように感じなくもない。
寝る前にもう一度風呂か熱いシャワーで腰を温める
感染症予防のためにも、仕事終わりに一度シャワーを浴び、風呂であたたまります。
が、夕食後も原稿書いたり雑務をこなしたりと5時間程度作業をおこなうため、ふとんに入るときは風呂のあたたかさはどこかにふっとんでいます。
ベッドに寝っ転がりながら腰まわりを触ると冷たくなっているので、こいつをあたたかいままにふとんの中に入ることにしました。
寝る10分前にもう一度、風呂 or 熱いシャワーにてじっくりと腰をあたためて就寝です。
身体の熱が徐々に引いていくと気絶するみたいに寝てしまい、いつ寝たのか記憶にありません。
これはちょっと効いている気がする。
朝起きたとき、まず腰痛を感じていたところ、そこまで気にならなくなりました。
でも、完全になくなった訳ではなく、やはりちょっと鈍痛を感じる。
抱き枕と併用するとかなりいい効果を感じます。
PCディスプレイの高さを上げる
PCに外部ディスプレイを接続して使用しているのですが、椅子の高さと合っていない気がする。
少し見下ろすような姿勢になるので、改善したほうがいいかも。
若干見上げるようにしたほうが姿勢がよくなり腰が楽になる気がする。
ということで、ディスプレイの下に置く台を導入しました。
腰の負担はわりと少なくなったかも、と、思っていたのですが、肩コリがすごい。
首いってえ。

そこで台を撤去。かなり首が楽になりました。
最初に段ボールなどで高さを試してから購入すればよかった…。

いまや台は棚として活躍し、デスク周りのさまざまなデバイスを収納しています。
まあ、コントローラーや外付けキーボードなどの収納にいい大きさなので、買って無駄にはなりませんでしたが…。

PS4とSwitchのコントローラーが入るのはよかったです。
卓上の物品をまとめると仕事がはかどる!
けれど、腰のほうがのがよくなってほしい…。
腰痛対策の結果
以上のようなことを続け、腰痛は少し改善しました。
「温める」「抱き枕」あたりが一番効いたような気がします。
しかし、完全に改善する訳ではなく、最大の痛みを10にするならば、数々の施策で5になったという感じ。しばらく様子見をしていたのですが…。
実は、この後膝の靱帯を負傷。歩くのも立つのも困難になり、1週間少し仕事をお休みすることになりました。
そうしたら、腰が劇的に回復。腰痛を感じることはほとんどありません。
膝は痛いけれど、腰は痛くない。これが、等価交換…。錬金術の理…。
いろいろな腰痛対策がありますが、結局は動かない、無理な体勢にならない、温める、この3つが大事だということがよく分かりました。
事務作業はしていたので椅子には座りっぱなしでした。ゲーミングチェアはわりと効いているのかもしれません。
身も蓋もないことを言いますが、やっぱり休むのが一番でした。なにせ休んで4日目で全然腰が痛くなかったので。
もしもこれを読んでいる人が腰痛に悩まされているならば、思い切って長期間腰を休めてみるのも手かもしれません。
なにせ一度クセになると、腰痛は持病となり、かなり苦労することになります。
一度思い切って休むことで改善するならば、これにこしたことはありません。
仕事も大切ですが、日常生活に支障をきたすということは、大きなストレスになります(膝を負傷して歩くのが困難になって分かりました)。
これから気持ち良く仕事をするためにも、休むときは休む、という精神で、これからもがんばっていきます。
今回試したグッズ
いまとなってはいい買い物でしたが、購入時の迷いすごい。
こいつでふくらはぎと足裏をマッサージするとかなりスッキリする。むくみもとれるし、足つぼマッサージ好きにはオススメ。腰への効果は微妙ですが、ふくらはぎへの使用はぜひ試してほしい。
抱き枕はサイズ注意。Amazonなんかのサイズ表記を確認して購入したほうがいいと思います。
デスク周りの収納にはかなり便利。2段なので結構入る。ただしPC台としては高さを確認してからのがいいでしょう。