レジェンド級の歌声を持つSamara Joy!今チェックしておきたいオススメアルバム

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こんにちは野澤です。

先日マーキス・ヒルがブルーノートで来日公演を行っていて、ドラマーにケンドリック・スコットを連れて来ていました。

私も見に行っていましたが久々に見て圧倒され、まだまだ興奮が覚めません。。

何度か書いていますが、YouTubeなどで演奏を見るのと、生で見るのとでは体に入ってくる情報量が圧倒的に違います。

やっぱりライブです。

余談はこの程度で、今回は今大注目のボーカリストのサマラ・ジョイをご紹介ししていこうと思います。

現役のボーカリストの中では群を抜いて素晴らしい正統派のボーカリスト。

彼女のアルバムを初めて聴いたときは今の時代にこういうボーカリストがいることに驚き、その歌声にしびれました。

知らない方がいたらぜひ知ってもらいたいと思い、今回は彼女をピックアップしてご紹介していこうと思います。

サマラ・ジョイ(Vocalist)

1999年生まれで現在23歳という若さですが彼女の歌声を聴くと年齢を超えてくる大人な品性を持ち合わせています。

エラ・フィッツジェラルドやサラ・ボーンなどの正統派ジャズボーカルの流れですね。

最近はポップス、ロック、R&Bなど現代的な歌い方をするボーカリストが圧倒的多数を占める中このサマラジョイが今出てきたのは奇跡としか言いようがないくらい貴重な存在だと思います。

個人的にはここ最近聴いたボーカリストの中では完全にノックアウトされました。世に出ててきてくれてありがとうと感謝したくなるほどありがたみを感じる歌声です。

ニューヨークのブロンクス出身で音楽一家の元に生まれたサマラ。

祖父母がゴスペルシンガーの有名な方だったり父もベーシスト兼ゴスペルボーカリストでもあったので彼女の周りには日常的に音楽があるのが当たり前でした。

高校も音楽専門の学校に行き、在学中にエリントンフェスティバルの中のコンペで出場し見事優勝します。

大学はニューヨークにあるパーチェス大学のジャズ科に進み、この時にもサラボーンインターナショナルジャズコンペティションで優勝しました。

これが世に彼女の才能を知ってもらうきっかけとなりマット・ピアソンというプロデューサーの元で大学生ながらもデビューアルバムを作ることとなりました。

サマラ・ジョイの歌声の魅力

サラボーンコンペで優勝したり大学でもエラフィッツジェラルド賞という名誉の受賞をしたりするなど本当に彼女の中には過去に輝いていたボーカリストの魂が宿っています。

よく私が思うのは昔のLPなど1940年代の音質が良くないけど演奏がいいものは実際どういう音をしてたんだろうということ。

エラもサラもさまざまな音源は残っていますが、やはり録音年代が古いものが多いので音質がザラザラしていますしね。

現代はかなり音質が高いのでサマラ・ジョイをこの高音質で聴くとサラ・ボーンやエラ・フィッツジェラルドはこんなに美しい歌声をしてたのかなと思いを馳せられます。

もちろんサマラ・ジョイのオリジナリティもしっかり出ているのでモノマネをしているという風には感じませんがジャズのスピリットが同じなのはすごく感じます。

モノマネで終わる人も多いと思うんですがサマラはそうではなくしっかりルーツを大事にしながら自分のオリジナリティが出る歌い方をしているので本当に素晴らしいです。

独特の低音域がある歌声でツヤもノビもしっかりありながらフレーズの端々に色気がある表現を入れてくるのも素晴らしいです。

伸びしろがあるとかではなくもうこれで完成されたかのような熟成された歌声なので来日する際はぜひ生で観たいボーカリストですね。

それでは彼女のリリースしたアルバムも少し見てみましょう。

「Samara Joy」(2021リリース)

どれもスタンダードばかりでジャズど真ん中の演奏が聴けるアルバムとなっています。

編成はボーカルに加えてギターにパスカル・グラッソ、ベースにアリ・ローランド、ドラムに大御所のケニー・ワシントンを迎えてのカルテットになっています。

普通ならこれにピアノが入るのが王道ですがその王道の編成をあえて避けるようになっていてアルバムのサウンドに渋さがましています。

1曲目のギターイントロからすでに渋さが出ていてこれを聴いただけでアルバム全体この感じでいきたいというのが伝わります。

しかしこのギターのパスカルがすごい。。ジムホールのような柔らかいトーン。素朴に聴こえるけどとてもリッチなサウンドがしてピアノのサウンドが恋しくなるような物足りなさは全く感じません。

しかも4曲目の”Let’s Dreeam In The Moonlight”ではテンポ300くらいある曲で軽々と速弾きして歌うように弾いています。

ギタリストが速い曲を弾くときはがむしゃらになるイメージがあるのですが、現代にここまで軽やかに弾けるギタリストはパスカルかジュリアン・ラージぐらいじゃないでしょうか。。

ピーター・バーンスタインより楽に弾いている感じがします。

逸れてしまいましたがサマラ・ジョイが”Star Dust”や”Lover Man”などの曲を歌うとビリー・ホリデイのように歌うんじゃないかと想像してしてしまいますが、しっかり彼女のオリジナリティがあってぶれない芯が通った歌い方をしていてデビューアルバムとしてみるとかなり完成度が高いです。

“If You Never Fall In Love With Me”の原曲はインストになっていて”Del Sasser”というタイトルで演奏されることが多いのですが今回はそのインスト曲のトリッキーな部分と歌詞がうまく絡んでより華やかな曲に仕上がっています。

どれもシンプルなアレンジなのに物足りなさやチープさは全くなくジャジーなエッセンスがギュッと詰まったアルバムです。

「Linger Awhile」(2022年リリース)

メンバーにはベン・パターソン(piano)、ディビッド・ウォン(bass)に前回から引き続きパスカル・グラッソ(guitar)とケニー・ワシントン(drums)が参加しています。

やっぱりピアノが入るとよりサウンドがキラキラして華やかになりますね。今回は割とピアノとボーカルがよく混ざるような感じでベンパターソンの穏やかだけどしっかりした主張が効いています。

前作でも完成されていたいたようなサマラの歌ですが今作はさらにパワーアップしています。

表現力の幅がもっと高まり声質の使い方や声量を変えてより立体的に聴こえる歌声にバージョンアップしていますね。特に4曲目の”Sweet Pumkin”では圧倒的な歌唱力でしっかりバンドをリードしていきます。

今回も余計なアレンジはせずに直球勝負です。

5曲目の”Misty”を聴いていてると本当にサラ・ボーンやビリー・ホリディなどを彷彿させるかのようなジャズを感じます。やっぱり聴いていて本物のジャズを感じると心が動きますね。

Someone Like You

シングルでリリースされていてApple MusicやSpotifyで聴けます。上に挙げた2作とは違いオルガンとのデュオでゴスペルのように歌っています。完全に歌い方を変えていて今作のような現代的な歌い方も素晴らしいです。

23歳というのが信じられないくらい歌唱力も歌声も素晴らしいサマラジョイ、今後も目が離せませんね。個人的には早くライヴで観てみたいミュージシャンNo.1です。



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野澤宏信 1987年生。福岡県出身。12歳からドラムを始める。2006年洗足学園音楽大学ジャズコースに入学後ドラムを大坂昌彦氏、池長一美氏に師事。在学中には都内、横浜を中心に演奏活動を広げる。 卒業後は拠点をニューヨークに移し、2011年に奨学金を受けニュースクールに入学。NY市内で演奏活動を行う他、Linton Smith QuartetでスイスのBern Jazz Festivalに参加するなどして活動の幅を広げる。 NYではドラムを3年間Kendrick Scott, Carl Allenに師事。アンザンブルをMike Moreno, Danny Grissett, Will Vinson, John Ellis, Doug WeissそしてJohn ColtraneやWayne Shorterを支えたベーシストReggie Workmanのもとで学び2013年にニュースクールを卒業。 ファーストアルバム『Bright Moment Of Life』のレコーディングを行い、Undercurrent Music Labelからリリースする。 2014年ニューヨークの活動を経て東京に活動を移す。現在洗足学園音楽大学の公認インストラクター兼洗足学園付属音楽教室の講師を勤める。