【手間をかけるレシピ】丼にもOK まぐろの漬け

手間をかけるレシピ

このレシピは時短料理ではなく、ちょっと凝った食事をしたいときにオススメのレシピです。

“簡単”“パパッと”とはかけ離れた調理工程ですが、香りや見た目に気をつかって、お客様にお出ししたり、たまのお休みにご家族と調理してみてくださいね。

まぐろの漬け

実は、僕はまぐろがあまり好きではない。2〜3カ月に1回食べるかどうかに等しいが、漬けだけは別格だ。今日はビールでも飲みたいな、と思うと、まぐろの漬けを仕込む。

江戸前寿司では定番のメニュー。冷蔵技術の整っていなかった時代の、日持ちをよくすることを目的とした調理方法だ。寿司ネタとして知っている人も多いだろうけど、ツマミでいっても結構いける。

今日は、霜降りにしてから漬けにします。

まぐろの下ごしらえ

まぐろの漬け レシピ1
まずはたっぷりお湯を沸かしましょう。

お湯には特にこだわらなくて大丈夫です。
まぐろの漬け レシピ2
まぐろのサクです。サク、というのは血合いなどを除いた、お造りにする前の状態。

スーパーなどでも売っています。お魚屋さんでは、お造りになってしまっている場合も多いですが「サクでください」とお願いすれば切り出してくれます。
今回はスーパーで買ってきました。そう! 漬けにすると、スーパーのまぐろでも問題なし。十分、人にだせる一品になります。

もちろん、いい素材であれば仕上がりは大いに変わりますが。
まぐろの漬け レシピ3
まぐろのサクを霜降りにするためにキッチンペーパーをかけます。霜降り、とはお湯でサクの周囲に一仕事すること。

食感もよくなり、漬けにしても旨味が外に抜け出さなくなります。今回はお湯で行う霜降りですが、皮目を焼く焼き霜という方法もあります。

まぐろの漬け 霜降り1
キッチンペーパーをきっちりかぶせます。手でぎゅうぎゅう押しちゃいましょう。

なぜキッチンペーパーを必要とするかというと、熱の通り具合を均一にするためです。サクに直接お湯をかけると、お湯がかかったところだけが白くなり、見た目にムラができてしまいます。

また、霜降りをすると調味料のしみこみ具合も変わります。

霜降りにムラができるこで、味にもムラができると寂しいので、キッチンペーパーをかぶせ、お湯をまんべんなく行き渡らせるようにしてください。

まぐろの漬け 霜降り2
横部分にもしっかりとかぶせます。

まぐろの漬け 霜降り3
キッチンペーパーの上から、お湯を細く垂らしていきます。1箇所だけでなく、全体にかけまわすようにしましょう。

まぐろの漬け 霜降り4
お湯が白っぽくなります。30秒ほどそのまま置き、熱を通しましょう。

まぐろの漬け 霜降り5
お湯とキッチンペーパーを捨て、裏返しましょう。

まぐろの漬け 霜降り6
さきほどと同じようにキッチンペーパーをかぶせ…

まぐろの漬け 霜降り7
またお湯をかけ回します。

まぐろの漬け 霜降り 完成
霜降り完成。これでサクの下ごしらえは終了です。

まぐろの漬け 漬け作業
深めの、蓋のできる容器に移しておきましょう。本来、霜降りを終えたら氷水でサクをしめる必要があります。お湯で身がゆるくなりますからね。

このままお造りにするなら、氷水にとって、包丁で切ってください。今回は醤油に漬けるので、その過程でサクがしまってしまいます。

そのため、氷水は必要なし。保存容器に入れたら、少し常温にさらしてあら熱をとります。

漬け汁

まぐろの漬け 漬け汁1
まぐろのあら熱を冷ましている間に、漬け汁を作りましょう。日本酒を火にかけアルコールを飛ばします。

日本酒の量ですが、保存容器3分の2くらいに、日本酒:みりん:醤油を1:1:1の分量で漬けたいので、そこから判断しましょう。今回は、カップ1杯半くらい。

まぐろの漬け 漬け汁2
日本酒が沸いてきたら、鍋のヘリを火に近づけ、火を移しましょう。

この火が消えればアルコールがしっかり飛んだということです。結構大きな火がでるので、ちょっと…。

ということであれば、顔を鍋に近づけてみて、アルコール独特のキツさがなければ大丈夫です。

まぐろの漬け 漬け汁3
少し日本酒が冷めたら容器に入れます。一緒に、ミリン、醤油も入れましょう。

分量はミリン、醤油ともに日本酒と同量いれます。

まぐろの漬け 漬け汁4
入れ終わるとこんな感じ。

まぐろの漬け 漬け汁5
蓋をして冷蔵庫にいれましょう。このまま3〜4時間漬ければ食べられますが、僕はミリンと日本酒の香りを濃いめに漬けたいので一晩漬けます。

さらに、仕上がりをよくするため、もう一手間かけましょう。

まぐろの漬け 漬け汁6
4時間後、冷蔵庫から取り出しました。

まぐろの漬け 漬け汁7
画像の通り、サクの下側だけに漬け汁が染み、上の方はつかっていません、このムラをなくすため、裏返しましょう。

まぐろの漬け 漬け汁8
蓋をして冷蔵庫に戻します。

まぐろの漬け 造り
1晩経過して、こんな感じ。

そぎ造り

まぐろの漬け 造り2
実は、我慢できなくて夜中にツマミ食いしちゃいました。

まぐろの漬け 造り3
さて、お造りにしていきましょう。お造りとは、読んで字のごとく形を造るだけ。のこぎりのようにギコギコ包丁を動かさず、できるだけ少ない動きで切りましょう。

ただし、家庭の包丁は職人の柳刃包丁のように切れないので、おおむね、2回包丁を引いて切るようにしましょう。

まぐろの漬け 造り4
最初は大きめでいいので、ななめに造ります。その後、画像のように、上部に斜め部分をもっていき、上から右斜め下に包丁を入れると、切りやすくなります。

これは、そぎ造りと呼ばれる作り方。職人さんなら、この切り方では怒られてしまいますが、前述の通り、家庭用包丁なら2回は包丁を動かさなければいけません。

そのため、ちょっとの不作法には目をつぶりましょう。

まぐろの漬け 造り5
今回は、薄く造っていきます。漬けまぐろは、味濃く仕上がるのであまり厚い造りにすると、ちょっと塩気がキツイという人もいます。

僕は気になりませんが、薄くしたほうが食感もいいので。

まぐろの漬け 造り6
向こうが少し透けるくらいが好きです。このくらいの薄造りで2回包丁を引く作業をすると、半分くらいで切り分かれそうになってしまうこともあります。

それでも気にしなくて大丈夫。食べるときにはあまり気になりません。この調子でサクサク造っていきましょう。まぐろのサクとかけました。つまんないですね、はい。

角造り

まぐろの漬け 角造り
今回は、そぎ造りの他に角造りで、もう一手間かけたものを造ります。

半分くらいそいだら、斜めになった部分を画像のように切り離します。

まぐろの漬け 角造り2
その後、サイコロ状にしていきます。本来、角造りは長方形の、少し大きめの造りです。
これ、角づくりって言っていいのかな…。

まぐろの漬け 角造り3
ボウルに入れます。小さいやつで十分。

まぐろの漬け 角造り4

大葉を用意しました。こいつを使いましょう。

まぐろの漬け 角造り5
大葉は、手の平にのせ、かるくたたきましょう。強くたたくと葉に穴が開いてしまったりするので注意。

その後、画像のように少し太めの千切りにします。何故太めにするかというと、漬け汁の風味が強いので、細いとあまり大葉の香味を感じないからです。

まぐろの漬け 角造り6
ミョウガも千切りに。こちらは大葉よりもずっと香味が強いので、できるだけ細くしましょう。

まぐろの漬け 角造り7
まぐろ、大葉、ミョウガをボウルに入れたら、ゴマをかけます。白ゴマがいいですね。

まぐろの漬け 角造り8
今入れた薬味で醤油の塩味が少し薄くなりますので、漬け汁をほんの少し加えて混ぜ合わせます。

角造り盛りつけ

まぐろの漬け 角造り 完成1
お皿に盛りつけて完成です。大葉、ミョウガの香りが夏らしく、赤身のまぐろのクセが消えます。

そしてなんといっても、ゴマが合う。まぐろの赤身は天然・養殖などを問わず、ゴマがとにかく合う。

すりごまに吸い地を加えたものに、まぐろを合わせてもおいしい。今回は、霜降りの食感もよく、ミリン・日本酒の香りが薬味の香りと合わさって、複雑な味わいに仕上がっています。

まぐろの漬け 角造り 完成2
ビールを1本抜きたくなっちゃうなー。

そぎ造り盛りつけ

まぐろの漬け そぎ造り 完成1
そぎ造りは、長ネギの千切りをあしらいに使用しました。ネギを中央に盛り、醤油をひとたちかけて完成です。

長ネギは、千切りした後に氷水にとると辛みも抜け、シャキッとします。氷水にとった場合は、キッチンペーパーにネギをのせ、水気を取り除きましょう。

触って水分を感じないくらいにするといいですね。

ただし、あまりぎゅうぎゅうと押すとネギのぬめりが外に出てしまい、ネギもシナッとしてしまいます。

あくまで、水分をしっかりと吸い取るまでに留めましょう。

まぐろの漬け そぎ造り 完成2
そぎ造り、もしくは薄造りにしたものは、ピンと張った状態で盛りつけると美しくなります。

フグのお刺身なども一緒ですね。

今回、角造りで使用したのでかけませんでしたが、ゴマを上からふりかけても味・見た目ともによくなります。

酢飯の上に丼とするときにも、画像と同じようにピンと張って盛りつけ、ご飯を隠すようにすると、おいしそうになります。

完成

以上です。3人前くらいなら、1つのサクで2品は造れるので、うれしいですね。

まぐろの漬け 2品完成
さあ、ビールも用意しちゃったのでここまで。
いただきまーす。

ABOUTこの記事をかいた人

のじ さとし

企画、ライティング、撮影、サイトの保守管理をひとりぼっちでこなす編集長。仕事だけではなく、私生活もひとりぼっちです。最近言われた怖い言葉は“天涯孤独の最後”です。