ジャズの聴ける喫茶店をつくりました

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こんにちは、編集長のじさとしです。

モジカルの運営会社である野地サイクル商会ですが、今年、2024年に創業100周年を迎えました。

これも、ご来店いただいたお客様、取引先の皆様、そしてモジカルの運営に関わってくれる皆さんのおかげです。

100年という期間は存外長く、この間に戦争、災害、不況、人手不足、高齢化・・・etc、と、度重なる困難に幾度も襲われ、そのたびに今度こそお店はダメかも知れないと思い悩んだものです。

それでもなんとか、世代にわたりしがみつくように運営してきました。

今度は次の100年を目指して、地道に、変わりなく、奇をてらわず、できる限りのことをしていきますので、今後ともご愛顧いただけると幸いです。

さて、そんな100年の節目に偶然にも合わさったのが店舗の建て替えです。

建て替え前の旧店舗(この画像では既に店舗の賃貸部分を返却しているので店舗面積が半分くらいになった後)

というのも、「お店を拡張しよう!」とか「人が増えたのでより大きな事務所が必要だ!」「100周年だから建て替えだ!」といったポジティブな理由ではなく、旧店舗はおおむね築60年以上となり、大雨となるたびに増える雨漏り、長年借りていた店舗部分をオーナーさんに返却することになる、シロアリが発生、屋根裏にて私とテン(野生動物)が数ヶ月にわたり闘う(勝利)、など、さまざまな要素が重なり建物自体が限界を迎えていました。

そうして2018年ごろに建て換えを計画し1年ほど設計だの許認可の申請だの、もろもろの進行を行った矢先に・・・。

そう、新型コロナウイルスの蔓延です。

店舗面積が半分になったので壁を取り払ってスロープと階段をつけてしのいでいる様子

野地サイクルのある小田原市は城下町です。

店舗の近くには小田原城址公園があり、近辺はかつて小田原城の二の丸であったエリアのため当初から街の景観を壊すような建物にはせず、費用の許す限り城下をイメージした店舗にする予定でした。

以上の理由から木造にこだわったのですが、ウッドショックなるものが発生し木材価格は数倍に。

価格安定まで建て換えはストップ。

そんな事態が安定したのが2023年ごろで、なんと当初計画から足かけ約6年の時を経て新店舗が完成しました。

新店舗の入り口

さらっと書くとたいしたことなさそうですが、ほんっっっっっっっっっとうに大変でした。

正直もうあきらめようかと思うこともありましたが建て換えを住宅メーカーなどにお願いせず、付き合いのあった大工さんたちにお願いしました。

この方たちが令和の今に最後の人材ではなかろうかと思うほど「THE 日本の職人」の方々で、心強いバックアップがあり建て換えを完了しました。

できあがった店舗も自分たちの想像を超えた出来映えで、「何をするか」よりも「誰とやるか」がいかに大切か思い知らされます。

このようないきさつで、できあがってみれば創業100周年と重なり、よかったような悪かったような、代表である母と2人で完成した新店舗を前に笑えるような苦笑いのようなおかしな表情を携えてオープンしました。

新しい店舗ではこれまでの自転車屋さんとしての機能のほかに新たに加えたものがあります。

営業終わりなのでちょっと暗めの新店舗内部、旧店舗内部と大体同じ位置から撮影。ずいぶん変わりました

それが喫茶店機能です。

野地サイクルという名前の喫茶店もなかなかしっくりこないので便宜上、野地サイクル喫茶部と呼んでいますが、店内でお茶や軽食をとっていただけるスペースを設けました。

自転車の点検、調整、修理の待ち時間にもご利用いただけるようにしています。

それから、この場所はジャズの聴ける喫茶店としてご用意しました。

モジカルでは地元FM曲でジャズのラジオ番組を担当しているパーソナリティーが運営にいたり、ジャズドラマーの野澤さんに連載記事を寄稿していただくなど、ジャズ関連のコンテンツを更新していますが、実店舗でもなにかジャズ関連のものを取り扱いと考えてきました。

ジャズ喫茶、というと大仰で、そこまでのものではありません。

オーディオにこだわっている訳ではありませんし、自転車事業の利用客の方もいらっしゃるのでそこまで大音量でもありません。

レコードではなくCDですし。

ですが、店内にあるCDは すべてリクエスト可能ですのでお手にとって見てください。

おおむね2024年11月現在で800枚ほど展示してあります。

あと400枚ほどあるので、こちらはスペースの確保と整理ができ次第順次増やしていきます。

結構珍しい1枚もありますよ。

また、音楽ストリーム時代にはない楽しみ、ライナーノーツ。

かつてCDには解説本が入っていたのです。これが時代によって文体や内容がさまざまで、なかなかおもしろい。

こちらもお読みいただけます。

それこそ令和の今にアナログな店舗となりましたが、過剰に便利でなくとも、ま、いっかの精神でやっておりますので、お気軽にお入り下さい。

喫茶メニューは以下の通りになっています。

18時以降にアルコールメニューをお出しする予定ですが、12月までは従来の10:00~18:00での営業のため、アルコール類はまだお出ししておりません。

さて、最後になりましたが特にこれといって特別書くことはございません。

自分たちらしく、粛々と営業していきます。

今後ともなにとぞ、ごひいきに。



ABOUTこの記事をかいた人

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大学卒業後に新聞社に入社、その後ビジネス書の制作を得意とする編集プロダクションに転職。フリーでWEBや紙媒体での企画、編集、執筆、撮影などを担当し、現在はモジカル編集長。趣味の料理が高じてレシピ記事なども制作。