みなさんドラムのメンテナンスはやっていますか? メンテナンス面倒くさいしナマモノじゃないからそのままにしていても大丈夫と思ってないですか?
最近はコロナの影響でミュージシャンも仕事が減っていく中、趣味でドラムをやっている人たちも他の楽器のプレイヤーとバンド練習したりセッションしたりする機会もかなり減っているのではないかと思います。
そうなると楽器ドラムは大きいので倉庫や押し入れの奥底にしまったりしますよね。
そうやって数ヶ月放置するとドラムフープやシンバルが錆びたり、シェルにヒビが入っていたり、ケースがかびたりなど色々取り返しの付かないことになってしまいます。
年末に部屋の掃除はしたけど楽器のメンテはやっていなかったという方、楽器の保管の仕方がよくわからないから困っているという方はぜひ参考にしてみてください。
何をメンテナンスしなければいけないのか
そもそもドラムセットは数が多いのでメンテナンスが大変ですよね。なので本当は楽器を使ったらしまう時に少しでも楽器用のクロスで指紋を拭き取るのがいいです。
それでも楽器をしまうのが面倒、ライヴ後はメンバーと早くお疲れの乾杯をしたいなどいろんな条件で後回しにしがちですよね。。
まとめてメンテナンスしたいよという方のためにまずは何をメンテナンスしなければいけないのか挙げてみましょう。
- シンバル
- 太鼓のフープ、ボルト、ラグ
- スタンド、ペダル
- ケース
一番怖いのは錆びとカビです。特に日本は高温多湿なので湿気対策が必要ですよね。なので梅雨の時期、夏は特にメンテナンスが必要です。
あとはどのくらいメンテナンスが必要なのかは個人によって重症度が変わるのでそれも含めた上でメンテナンスの仕方をご紹介していきます。
でそれではシンバルから見ていきましょう。
シンバルのメンテナンスの仕方
重症レベル1~2(少し錆が出てきた程度)
このくらいのレベルであれば家に普通に置いてあるアレでメンテナスができます。
そのアレとは….
これ! 食器用洗剤です。こんなので洗っていいの? と思うかもしれませんが、私の知り合いでありドラムマガジンにもよく記事を書いていらっしゃるドラム博士から教えてもらいました。
やり方はごく普通にスポンジに食器用洗剤をつけてシンバルを洗うだけです。注意点としてはタワシのような固すぎるものでこするのはやめましょう。
シンバルの表面を必要以上に削って音が変わってしまう恐れがあるので注意です。
食器用洗剤ならば変な研磨剤が入っていないためシンバルを傷つけることなくメンテナンスできます。
シンバルを洗ったあとは少し布で拭いてから新聞紙などを下に敷いて壁に立てかけておきましょう。完全に乾けばOKです。
重症レベル3~4(緑の錆が全体的に広がってきている程度)
こうなってしまえばシンバルクリーナーを使いましょう。
研磨剤が入っているためメンテナンス後は音が変わったり、シンバルの色が変わったりする恐れがあるのでそれは覚悟しましょう。
一応研磨剤が入っているもの、入ってないものもあるのでそこら辺はお手持ちのシンバル次第で選んであげるといいですね。
やり方はシンバルクリーナーを布のほうに垂らして拭いていきましょう。その後は違う布でシンバル全体を乾拭きして完成です。
重症レベル5(シンバル全体が真っ黒、シンバルの裏の周りが緑の状態)
もう手遅れです。こうなる前に今度はしっかりメンテナンスしましょう。
音は硬くなり短くなります。
ジャズでは枯れた感じのシンバル音に聴こえるのでこれを良く言えば味のあるヴィンテージな感じとでも言いましょうか。。
それでもこうなってもまだ使えると思えるならばこれはこれでアリですね。
太鼓のメンテナンス
やっぱりシンバルと同じく金属系がすぐダメになっていくので太鼓にくっついている主に、
フープ、ボルト、ラグ部分
この金属の部分はこまめにメンテナンスしてあげましょう。
重症レベル1~2(少しススがついていたり、ベタベタする程度)
ボルトの見えている部分は黒くなりやすいので少しクロスで拭いてあげましょう。
あとはフープやボルトが刺さっているラグは手垢がついてベタベタなりやすいのでウエットティッシュで少し拭いて新聞紙で水気を取るように拭いた後最後にクロスで拭きましょう。
重症レベル3~4(茶色い錆がフープやボルトにこびりつく状態)
錆に効くものといえばこれです。
これは万能なので必ず1本は持っていましょう。
やり方は錆びた部分にクレ5-56を吹き付け(他の部分に飛ばないようにクロスでガードしながら)少し時間をおいて拭きましょう。
ボルトは全部外してクレ5-56を吹きかけてクロスで拭きます。
表裏あるので大変ですが根気強くメンテナンスしましょう。最後にラグにボルトを刺す時はラグの穴部分に少しクレ5-56をかけてあげるとボルトの締まりが良くなります。
重症レベル5(全体的に茶色い状態)
これも手遅れです。捨てて新しいボルトとフープを買いましょう。
幸い、この部品を交換するだけで蘇るので次回からは気をつけたいですね。
保管する時の注意点
ケースにしまう際に除湿剤をいくつか入れておくと楽器のシェルの状態も保たれます。
ただ1つ、必ず注意してください!
その除湿剤は放置しすぎるとジェルになっていきます。それが太鼓の重さで破裂するとジェルでベトベトになって結果的に錆びます。重症レベル5です。
本末転倒ですが私はこれで一度やらかしたので今はかなり気をつけています。。
あとは押し入れにしまうなら湿気を取るドライペットやピアノの保護剤などを隅に入れておくといいですね。
たまにはケースから出して風通しのいいところに置く
やはり梅雨の時期や夏場はずっとケースに入れていると楽器が湿気を含んでしまうので晴れの日にはたまにケースから出して窓際の風通しの良いところに置いておきましょう。
ただ楽器ということを忘れないでください!直射日光は厳禁です。
スタンド、ペダル類
基本太鼓系の金属を拭く時と一緒です。指紋がつきそうなところはクロスでしっかり拭いておきましょう。
シンバルスタンドのフェルト
これも消耗品なのでたまには変えてあげましょう。音を良くするためにも何気にここの部分は大事です。
ペダル、ハイハットスタンド類
ペダルのチェーン部分は錆びたりするとキーキーと音がなったりもちろん動きも悪くなるのでここもクレ556で部分的にメンテナンスしてあげると良いです。
ドラムケース
特にソフトケースはカビやすいので保管する際は湿気に要注意です。
周りにドライペットを置くか、たまに風通しの良いところに移してあげないとケース自身も使い物にならなくなります。
もしカビた場合は水洗いするかエタノールを使いましょう。エタノールを水で少し薄めて布に垂らしてカビている部分を拭いてあげると落ちると思います。
ケースも1万円くらいからなので決して安くはないので保管する期間が長引く場合は携帯のリマインダーや手帳などに保管した楽器を確認する日をつくっておきましょう。
面倒だけど大事。取り返しがつかなくなる前に
自分の欲しいと思って手に入れた愛着のある楽器が面倒というだけでボロボロになっていくのは辛いですよね。
後悔先に立たずという言葉があるように使えなくなってしまってからでは遅いです。
日本は高温多湿なので夏場の湿気を対策できるようにしておくのが大事です。
楽器に愛を持って手入れして自分の好きな音、いい音をずっと奏でられるようにしていきましょう。