時刻は深夜2時。寒風吹きすさぶ、我が家の小さな庭の様子。
大量の白菜を干しています。最近では、なかなか民家で見ることのない光景。
寒い時期は空気が乾燥しているので、いい感じに水分が抜けている。このまま朝まで放置。
白菜を漬け込む
なにをしているかというと、白菜の漬け物の下準備。葉もの野菜って、た〜くさん水分を含んでいるので、そのまま使うと味わいが薄くなっちゃうんですよ。
なんで、こうやって少し干してあげると味わいが深くなる。ほかの野菜も同じ。一晩くらい干してから使うと、味が濃い、いい素材になります。
小雨がふってきたので取り込む。我ながらすごい光景。
用意するのは、
- 塩
- 鷹の爪
- 昆布
- 柚子の皮
- 漬けこみ容器
- 容器にあった大きさのポリ袋
- 重し
- 焼酎
このうち、今回の準備では塩、漬けこみ容器、焼酎だけ使用します。
今回使う漬けこみ容器。なんでもいいです。入れば。蓋も、サランラップとかで代用できるので。ただ、重しを上に置いて底までつくかどうかは見ておきましょう。
重しが大きすぎて容器のふちにひっかかると上手く漬からない。
白菜の芯の隙間の部分に、塩を入れてから容器に入れます。芯の部分は固いので、こうしないとよく塩分が染みこまないだけではなく、塩の浸透圧における水分の除去がうまくできなくて、食感も悪くなります。
で、どのくらいの塩を入れるかというと、適当。
白菜の漬け物って、漬かってからも、水で洗ってどの程度水分を絞るかで塩辛さが割と調整できちゃうんですよね。
なので、
白菜を4分の1にカットした芯の部分に対して大さじ2くらいの塩をすりこむ。
この作業中は塩がぽろぽろ落ちてしまうので、漬けこみ容器の上でおこなって、落ちた塩も無駄にしないようにしましょう。
容器にギュウギュウ詰め込んでいく。わりとぴっちり、白菜の端がちぎれたりしても容赦なく詰めるのがコツ。
作業完了。20分くらい。超簡単なんですよ。スーパーとかで買うのバカバカしくなるくらい。
呼び水っていうんですが、白菜から水分がでやすくなるように、焼酎をひとたちかけまわします。水でもいいんですけど、僕は焼酎を使います。
石が削れて破片が落ちたりすると、食べたときに歯触り悪いし。
石なんてない! という人は、こういう重しも売っているので、こちらを。これは5.5Kgだったと思う。
このまま丸1日放置。屋外の日が当たらない一番寒いところに置くのがオススメ。
さらに半日ほど放置。水分たっぷり。で、この水分を全て捨てます。
1段分敷いたら塩ひとつかみ、昆布、鷹の爪、柚子の皮を入れ、さらにそこに白菜を敷き、再び塩ひとつかみ、昆布、鷹の爪、柚子の皮を入れ、白菜を敷き、と、サンドイッチのようにしていきます。
変わり種も仕込む
塩漬けだけでは飽きてしまうので、変わり種もご紹介。
前に人から聞いた漬け方で、よりご飯に合う。
左上から生姜、ニンニク、柚子の皮、昆布、鷹の爪、ゴマ。ゴマ以外、全て千切りにするのも大切な手順ですね。
完成!
一度出てきた水分を捨てることで、余計な水っぽさが抜けて実においしい。歯触りのシャクっとして、コリっとした感じに鋭い塩味、そして柚子の香りがふんわりとしてご飯に合うなー。
変わり種のほうは、味も香りも、普通の白菜漬けよりもガツン、とパンチが効いていてうまい。ご飯すすむなー。
こっちは、辛みと水分の少ないキムチみたいな感じかな。2,3年前に八百屋さんから作り方を聞いて、この時期はわりとよく食卓にならぶ。
以上、白菜の漬け物のご紹介。
関東の暖かさならば、2週間くらいは樽につけたまま楽しめる。だんだん乳酸発酵して酸味がきいてくるんですが、そうなったら鳥出汁の鍋に鳥肉とラー油たらして入れたり、炒め物に使うとげきうま。
あとは生の生姜の千切り、ゴマとあえて昔ながらの漬け物のアレンジ「かくや」にしてもおいしい。
とにかく、スーパーとかで買う添加物入ったやつより安く、おいしく食べられる。
時間はかかっても手間はかからないんでオススメです。寒い時期だけの楽しみ。是非試してみてくださいね。