着物に仕立ててもらえなかった反物を洋服に

祖母や母の和服を洋服へと蘇らせるようになってから…、着物の古着屋さんに行くことが多くなりました。

お店によって置いている商品もそれぞれで、誰が買うんだろうと思うほどの粗悪な物から、驚くほどの値段の高級品まで、雑多に並んでいます。

幼い頃、母と行った昔の呉服屋さんのイメージとはかなり異なるけれど、結構色々なタイプの人が見に来ているのには驚きました。

きっと目的もバラバラなんだろうなぁ…と思う。沢山の着物が並んでいても心踊るものって少なくて、本当に難しいですね。

実家の和箪笥から出てくる着物は、やっぱり全然違くて、どれも懐かしく暖かく安心できる。

だけど、次から次へと切り刻んでいくのも抵抗あるし、姉が茶道をしていることもあり、母の着物を着る機会も多いからそうもいかない。

それでも、和服生地とのコラボ服、もっと作りたくて、色々お店を回ってはみるけれど、欲しいと思う物は高くて手が届かず、気軽な値段の物はイマイチで、状態とか総合的に考えてなかなか買うまでには至らないものも多いんです。

着物リメイク 松葉柄
これは、そんな時に出会った反物。着物に仕立てて貰えなかったんだね。

着物リメイク 松葉柄
パステルカラーでクレヨンで描いたみたいな松葉柄!

色味が和服っぽくなくて、新鮮な感じだ! 紺地に飛ぶ、絞りっぽいドット柄も洒落てる! あまり巡り合わないタイプの生地だったから、即、購入! 8,000円也! 絹地だから価値あるよね〜。

着物として着るのには結構難しいストライプ柄かも?

洋服に活かすには、どんな色を組み合わせ、どんなデザインにしよう?メーターも沢山あるから、何にしよう?‥‥色々なアイデアが溢れ出す!!

着物 リメイク
横ボーダーに使うとこんな感じ!

最初の作品は無難に無地の紺色、サラッとしたウール生地を合わせて…ワンピースに!

一口に紺地と言ってもピッタリの色を見つけるのは、ホントに難しい。

三件目の服地屋さんで運よく出会えた。色があまりに合っているから、着ていると殆どの人が生地を繋げてるって気付かない。こういう生地って思うみたい!

次は、パステル色と組み合わせたくて‥ずいぶん生地を探し回ってるんだけど、未だに色や素材の気に入った物に出会えず…春先までには見つけたい! チュニック風にして下にジーンズとかパンツを合わせてみたらどうだろう?



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多摩美術大学染織科を卒業後、1970年代後半から日本のテキスタイルデザイナーとしてパリのオートクチュールにも採用された松井忠郎の四季ファブリックハウス、刺青プリントTシャツで話題になった坂井直樹が帰国後に設立したウォータースタジオなどで腕をみがく。その後、仲間と共にデザイン事務所 スタジオ'K3を立ち上げファッションからインテリア、日常のファブリックにいたるまで幅広くデザインにたずさわる。出産を機にフリーに。以降しばらくの間デザインの世界を離れ、フルオーダーの洋服制作を行うかたわら、母の死をきっかけに着物の価値を再認識。着物リメイク作家としての活動を始める。