着物リメイク安藤 貴美子
男性物の肌襦袢を洋服にリメイクしていく
男性物の肌襦袢のリメイクシリーズ。
男性物の肌襦袢を洋服にリメイク! 製作開始です!
…といっても、まずは下準備から。リメイクの場合は、実際に縫い出す前、それまでの準備が大変なのだ! その準備がホントは好きではないんだけれど…。これをやらなくては次には進めない! やるっきゃないの
だ〜! 蘇らせるって結構根気がいる仕事なのです!
まずは糸切りバサミで縫い目をほどいていきます。
写真に撮ってみたら、このハサミ、錆びも出ててきたないね。母のおさがりで50年くらい前に買った物。
母が新しいものを買ったときにもらってから、ずっと使ってる。
研いでもらえばいいんだろうけど、一度もしないまま、重宝しています。
ほどいていったら、けっこう雑な縫い方。
いつごろ作られた物なんだろう。仕立て屋さんが縫ったというより、奥さんか誰かが仕立てた物なんじゃないかな?
着物社会だった頃は、女性はみんな家族の着物は縫っていたのかなぁ〜。やっぱりいつの時代も得意不得意はあるよね!
今は既成服が主流で、まったく洋裁できなくってもお嫁にも行けるし生活もできる、お洒落だって楽しめる。便利な時代になったものだ。だけど、誰が縫うか、ということよりも、みんな同じ服でつまらない。
最先端のものだって安い値段でも揃うようになったけど、全然魅力を感じない。いつだったか双子コーデとか流行ってたけど、人と一緒で安心するって、どうなんだろう。
私は中学生の頃から人と違うもの、自分らしいもの自分だけのものにこだわっていたと思う。
たまたま友だちが同じ服買ったりしたら、もう着るのはやめていた。
そんなこだわりが、きっと今につながっているんだと思う。自分しか持っていない服って素敵じゃない! 高いブランド品より、ずっと価値がある!
こんなに荒い目の縫い方は肌襦袢だからなのかな?
もっとほどいていったら‥驚いた!裏地が継ぎはぎ!
あれこれ考えながら…とりあえず袖が外れた〜。
さあ、制作は始まったばかり!
この続きはまた次回。