小田原観光に来ると、小田原城や漁港なんかを巡った後に困るのが食事です。
駅から少し離れた小田原漁港の影響で、海産物のイメージが強いと思うのですが、実を言えば駅周辺は大手チェーン店の食事処が多く、地元の人間でもなかなかに店選びに困ってしまいます。
新橋の一角の方が海鮮居酒屋が多いときもあるほど。
また、魚介を取り扱っていたとしても、なんでも地物という訳ではなくほとんど獲れないまぐろの丼などを売りにしているお店もある。たまに獲れたものは結構値が張るので、丼にするとかなりの金額になります。
小田原在住で、2日にいっぺん魚屋さんに行く僕でも、地物のまぐろを食べるのは年に4〜5回くらいあればいいほうです。
ちなみに、屋外でホタテを焼いて食べるお店が数店有りますが、小田原でホタテは捕れません。
どこの地方のお店でも地場産品だけで作っているお店なんてほぼないですが、メインに据える物は地場産を楽しんでほしい。
そのため、ちゃんと地物を扱っているお店を選んで行ったほうがいいですよ。
そしてオススメできるお店は数店しかない。そんな中でも、自信を持って人にオススメできるお店が「金時」です!
金時2号店に行く
ちょっと前はそんなに混でいなかったのですが、先述の通り地物をおいしく楽しめるお店は少ないため、地元客で激混みです。
観光で伺う際は予約をした方がいいでしょう。
この日も伺ったところ満席でした。残念、と思っていたら、そういえば少し離れたところに2号店があったことを思い出した。
やってまいりました。金時2号店。1号店から徒歩10分ほど。
駅からも同じくらいの距離だと思う。
店員さんにうかがったところ空席あり。やったーー!
お品書き。お魚以外にも気の利いた一品料理が並ぶ。季節で変わります。
これはオススメなので、レギュラーメニューはまた別にある。でもオススメから選んでしまう。
1号店はいわゆる居酒屋という内観ですが、2号店はちょっとオシャレ。
カウンターの裏側とか光っているし…
バーカウンターの奧は、酒飲みが死の間際に見る夢のようになっています。
とりあえず生、というお決まりのごあいさつから始めましょう。
この日は、モジカル所属ライターのなかもら君との打ち上げを兼ねていました。かんぱーい。
肴を注文
1品目。お刺身5点盛り。これがおいしいお店がなかなか駅前になくて困っています。
刺し盛りは地場産のみではないので、観光客の方であれば地場で獲れたものだけ、と注文すればいいと思います。
それぞれ単品でも注文できるし、細かく注文できます。
今回は手前3品が地場のもの。ちなみに、僕は鮭好き。
そしてこれ、真ん中の白いお造り。オシツケというお魚。ご存知だろうか。
アブラボウズという名でも知られ、非常にコクのある脂、もっちりとした歯ごたえが人気のお魚です。
小田原では結構食べる機会があるので珍しいとも思っていなかったのですが、仕事関係の人達との飲み会でよそさまではあまり食べる機会のないもであることを知りました。
アブラボウズの脂は人間がうまく消化できないらしく、食べ過ぎるとお尻から…。
なんて言われていますが、それは相当な量を食べた場合なのでご安心を。
醤油皿にパーっと広がる脂。この脂が非常においしいんです。肉とはちがい、さっぱりとしていながらコクのある脂のあじわい、磯の風味に醤油がよくあう。
非常に美味。
金時は、日本酒のメニューが充実している上にリーズナブルです。
冷やでいってしまおう。昔居酒屋のお手洗いで「冷や酒とオヤジの小言は後できく」というキャッチコピーの広告を見た。今となってはよく分かる。
そしてカウンター上で馴染まされている出汁巻き玉子が、随分と扇情的な視線でこちらを見ている…。
僕は出汁巻き玉子が大好物。しかし、軽度の卵アレルギー。生唾を飲み込み、冷や酒をあおる。
そうこうしている内に手造りつくねがきた。もう一度言う。僕は軽度の…
卵アレル…うめぇぇぇぇぇぇぇーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!
小田原駅から少し行ったところに、鳥専門の卸しのお肉屋さんがあり、ここがものすごく新鮮でおいしいお肉を販売しています。
知る人ぞ知る鳥モツ焼きのうまい店も近くにあり、それがまた絶品なのですが、これはまた違う話。
今度ご紹介します。そこのお肉なのかな。確認した訳ではないけれど、おいしい。
その後も気の利いた肴が続きます。
残り2品
キンメの煮付け。脂ノリがいいので煮しめても身の食感がジューシー。
鶏皮ポン酢。当たり前のようにうまい。
厚揚げの味噌チーズ焼き。厚揚げは自家製らしい。
もろみが香ばしい。
最後にウーロンハイ。
魚介はもちろんおいしいけれど、一品もどれも間違いがなく、お酒がすすむ。
小田原駅近辺で魚介を中心に食べたいなら、オススメはここです。