ジャズの難解な曲ってどんな曲?

ビル=エバンスの映画が公開されましたがご覧になりましたか?

タイトルに使われているTime Rememberedというのはエバンスのオリジナル曲で、非常に美しいメロディと難解なコードチェンジをもつ曲です。

そう、今回のお題は難解な曲ということで、僕自身も演奏をためらう難解な曲をいくつかご紹介したいと思います。

とはいえ難解なジャズの曲と言ってもキリがありません。

ですので今回はあくまでジャズスタンダードバイブルVol.1に載っている範囲でご紹介してみたいと思います。

Con Alma

まあまあ難しい曲ではありますが、驚くべきなのはこの繊細で美しい曲を作ったのがあのディジー=ガレスピーであるということでしょう。

この曲の難しさ(楽しさとも言えますが)は単にコードチェンジが難しいというよりもそのリズムからくる自由さであると僕は思います。

難解とは言っても丁寧にアナライズすれば誰でも理解できる曲です。

ぜひ積極的に取り組んでいただきたいですね。

Giant Steps

難解な曲といって多くの人が思い浮かべるのがコルトレーンチェンジで有名なこの曲ではないでしょうか。

コルトレーンチェンジとはマルチトニックシステムの一種でもありますが、非常に乱暴に解説してしまうと一定の理屈で複数のトニックを忙しくグルグルする曲です(笑)

サイクルは一定ですし、突然訳のわからないところへ飛んでいくわけではありませんので、ものすごく難しいとまでは言い切れません。

テンポが速いので慣れは必要です。

この曲、コルトレーンチェンジを用いた代表的な曲と思われがちですが、完全な形のコルトレーンチェンジを用いた曲としてはCountdownが分かりやすいかと思います。

これからコルトレーンチェンジ、もしくはマルチトニックシステムについて理解したいという方はそちらを参照していただくと理解しやすいかと思います。

Inner Urge

上坂すみれさん、お美しいですね。
ロシア語に堪能ということで、ガールズ&パンツァーではノンナ役として活躍されましたが、やはり見どころといえば第8話でのロシア民謡「カチューシャ」の・・・

 

・・・さて本題です。

この曲、テーマからして難解です。

タイトルから内に秘めた怒りということなのでしょうが、タイトルと曲調がこんなにも一致する曲も珍しいのではないでしょうか。

テーマのあまりの難しさに演奏する側も怒りがこみ上げてきます。

コードチェンジに関しても後半部分は鬼のような難しさです。

ネット見つけることのできる解説だとコードトーンを丁寧にというものが主であるようですが、モーダルインターチェンジと解釈してしまうとスッキリします。

・・・とか書きましたがごめんなさい。先輩プレイヤーからの受け売りです(笑)。

それでも確かにモーダルインターチェンジの概念を使うとなるほどね!という感じになるので個人的にはおすすめです。

だからといって急にすらすらと演奏できるようになるわけではありませんが。

Very Early

Time Rememberedと同じくビル=エバンスによる作曲です。

こちらは3拍子でとても美しいテーマですが、コードチェンジを見てみると「どうなってんだこれ・・・」となってしまいます。

きっとうまいアナライズのやり方があるのでしょうが、まだ僕には理解できません。

だからといって全く演奏できないわけではありませんが、どうにかしてこのコードチェンジの謎をうまく解きほぐしてみたいものです。

というわけでジャズスタンダードバイブルvol.1掲載曲の中で難解そうな曲を4つピックアップしてみました。

他にも取り上げるべき曲はあるだろうという気はしますが、こんなもんで勘弁してください(笑)

難しい曲であってもちゃんとアナライズすれば頭の中で整理して演奏することが可能になるはずですが、今まで学んできた考え方と異なる概念で作曲された曲なんかはその概念自体を理解する必要がありそうだなと今回

の記事を書いていて考えるきっかけになりました。

友達が面白い本を持っているというので借りて勉強してみたいと思います。

ABOUTこの記事をかいた人

金村 盡志(かねむら つくし)

1986年生まれ。中学生から吹奏楽を通してトランペットの演奏を始め、高校生からジャズに目覚める。その後、原朋直氏(tp)に約4年間師事し、2010年からニューヨークのThe New Schoolに設立されたThe New School for Jazz and Contemporary Music部門に留学。Jimmy Owens(tp)氏などの指導を受け帰国し、関東近郊を中心に音楽活動を開始。金村盡志トランペット教室でのレッスンを行いながら、精力的に活動を続けている。