着物リメイクの連載を始めます!最初のテーマは琉球かすり

今日から“個人商店のWEBメディア ひともじ(※編集部注 モジカル前身のWEBサイトでの連載を転載したものです)”内で着物リメイクについての連載を始めます。

ちょっとたどたどしいところもありますが、よろしくおねがいします!

琉球かすり
さて、最初の連載のテーマは、明治生まれの祖母が着ていた琉球かすり。

琉球独自の細やかなながら主張の強い絵柄に、少しかすれたような色合いで、専門の職人さんたちが分業体制で制作するのが特徴です。

さて、今回の琉球かすりは、洗い張り(着物独自の洗濯方法で、一度ほどいてから洗いにかける)に出して染め屋さんのタトウ紙に包まれたまま、どれくらいの間、和箪笥の中に仕舞われていたのだろう。

琉球かすりの生地
とりあえず、黒のデニム生地と合わせたスカートにしようと…何も考えずに生地の端から裁断をはじめたのは良いけれど…。

キナリ凄い事実に驚いた。荒い縫い目で継ぎ接ぎされた生地に変わったのだ。

考えてみたら一度着物にできあがった物を一旦全て解いて、元の一反になっているのだから、当たり前のことだけれど…。

継ぎ接ぎしないと戻らないと頭では分かっていたはずなのに衝撃的! 全然考えていなかった!

端っこからの最初の部分は身頃だったのか継ぎ接ぎもない部分が結構な長さあったから、いきなりカットを始めてしまったけれど、計画的に裁断していかないと…。

このままでは、とんでもないことになる!!

琉球かすり
ロング丈のスカートでデニム生地とストライプにしようと思っていたから、絣の柄も飛び柄なので柄合わせも必要だし…頭を悩ませながらの裁断になりました。

スカート一着だけを作るつもりなら結構自由に使えばいいけれど、一着の着物からできるだけ沢山の洋服が作れたらいいなと思う。

一枚の同じ生地から全然違うものができていくのも楽しい

着物の布を使う場合、とにかく幅が40cm弱しかないから、それを活かすためにはどうしても他の生地と合わせるコラボ作品になります。

私的には洋服生地の全然異なる素材や色を組み合わせたり、繋ぎ合わせしているのが分からないくらい同じ色の生地を探したり、その時々で合わせたいものが異なり、そんな過程が大変だけど…ワクワクする!

洋服の生地は90cmとか110cmとかあるから、デザインも気にせず考えられる。だけど、幅の狭い着物生地を活かして、それを感じさせない作品に仕上げるのも1つの醍醐味だ!

 

モノ創りはホント奥が深い。着物生地と洋服生地のコラボだけど、それより前に、50年位前にこの琉球絣を織った作家と今の時代を生きる私とのコラボって考えるともっと楽しい!

着物 リメイク
最終的に、デニム生地とのストライプに。

着物 リメイク
表・裏でストライプの幅を変えてアクセントに。

元々のかすりは、どんな人が創った作品なんだろう。私の服、見たら何と言うだろう。喜んでくれるだろうか。そんなことを考えながら制作しました。



ABOUTこの記事をかいた人

安藤 貴美子

多摩美術大学染織科を卒業後、1970年代後半から日本のテキスタイルデザイナーとしてパリのオートクチュールにも採用された松井忠郎の四季ファブリックハウス、刺青プリントTシャツで話題になった坂井直樹が帰国後に設立したウォータースタジオなどで腕をみがく。その後、仲間と共にデザイン事務所 スタジオ'K3を立ち上げファッションからインテリア、日常のファブリックにいたるまで幅広くデザインにたずさわる。出産を機にフリーに。以降しばらくの間デザインの世界を離れ、フルオーダーの洋服制作を行うかたわら、母の死をきっかけに着物の価値を再認識。着物リメイク作家としての活動を始める。