ジャズミュージシャンが持っていると便利なもの(ドラマー向け)

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世の中にはダイソーやseriaなどの100均ショップや、カインズなどで便利グッズが沢山売られています。

そして、そんな中にはジャズプレイヤーにとっての便利グッズなるものも存在します。

1人で練習していたり、周囲のコミュニティでの演奏活動だけでは便利グッズの存在に気がつきにくいことも多いので、今回この記事を見て「そういうのがあったのか」と何か発見があれば幸いです。

というわけで、まずは全ジャズミュージシャン持っていると便利なものからご紹介していきます。

持っていると便利なもの(全ミュージシャン)

譜面を入れる専用のファイル

コピーしたりプリントされた譜面を挟むファイルですが、ただのクリアファイルではありません。

このファイルは透明のフィルムがファイルの上下についていて譜面をそこに挟むので、普通のクリアファイルと違ってすぐに書き込むことができてとても便利です。

教室などに通われている方はレッスンでプリントをもらうことがあると思うので、こういったものにファイリングしていくのもいいですね。

五線紙テープ

五線紙のノートが手元になくて困ったという時のアイテムです。

これがあれば紙に五線紙テープをくっつけてその上から思いついたフレーズやメモしておきたいリズムなどをすぐに書くことができます。

トランスクライブや曲を頻繁に書く人はノートを持ち歩いているかもしれませんが、欲しい時に五線紙ってなかなか手元になかったりするんですよね。

なのでそういう時に1つ持っておくといいかもしれません。

コードが書いてあるクリアファイル

ドラマーやコードを覚えたての人には便利かもしれません。フラットやシャープ系のコードはないですがファイルにCからBまで全てのコードタイプのおさえ方が書いています。

ただ9thや11thのテンションは書いてないのであくまでもベーシックなものになります。

録音機

録音機は必須ですね。用途としては3つあります。

  1. 自分のフレーズや音色を確認する練習の時
  2. レッスンでの使用(先生によってはダメという場合あるのでレッスン受ける前に確認しましょう)
  3. セッションをする時

どれも自分の内容をフィードバックする時に必要です。自分で演奏している時はどうしても余裕がないので録音して後で聞き返しましょう。

演奏している時と客観的に自分の演奏を聴く時ではかなりギャップがあります。私もそうやってセッションでの録音を聞き返して自分の悪いクセや次はもっとこうやれるなというのを録音機でかなり確認しました。

レッスンでの録音も役に立っていて、大事な練習の仕方や忘れそうなフレーズも録音を聞き返しながらノートでまとめていました。

ただここで注意が必要なのは人と演奏する時やレッスンではしっかり事前に確認とってから録音しましょう。人によっては嫌がったりするので確認は必要です。

録音機といっても沢山あると思うので幾つかオススメの録音機を紹介しておきます。

一番オススメできるのはzoomの録音機です。

録音もできて動画が撮れるものもあります。

コンパクトなものがよければこういうのもいいかもしれません。

今はiPhoneなどのスマホの録音アプリのクオリティも上がってきたのでそれでも良いかもしれません。

iPhone用の録音機もあってこれもかなり品質よく録れます。

タブレット機器

iPadなどのタブレットがあるとかなり便利です。最近はプロのジャズミュージシャンでも現場で譜面を見るのに使ってますね。特に野外でのステージだと風で飛ばされる心配もないのでかなり安心して使えます。

練習する教則本もタブレットにpdfで入れておけばスタジオで練習する時もタブレット一つ持っていけばいいのでカバンの中がかさばりません。

特に私は練習する時はいろんな教則本を使って練習するので教則本の持って行き忘れがなくなり、タブレットはかなり便利なアイテムになりました。

他にも譜面を見るだけでなくいろいろなアプリを使って練習の効率を上げることもできます。

スマホやタブレット用の便利なアプリ

Apple Music, Spotify, Amazon Music

いわゆる音楽を聴くストリーミング再生系のアプリです。月額制ですが検索すれば大体の聴きたいアルバムが出てくるのでかなり重宝しています。

普段聴いているミュージシャンや新譜のCDもすぐに見つかります。効果的な使い方としては友達や知り合いミュージシャンにどういうジャズを聴いているのか聞いて調べてみるのがいいかもしれません。

私は自分のサーチ能力だけじゃ限界があったり偏ったりするので会うミュージシャンと定期的に情報交換して新しい音楽を見つけて聴いています。

ジャズ知っている人が周りにいない場合はこういうネットの情報から調べてみるのもいいでしょう。他にも気に入ったミュージシャンはInstagramやFacebookなどのSNSでフォローしておくとその人の新譜が出た時にすぐにチェックできます。

知った時にすぐ調べて聴けるのはとても便利ですし、このアルバムそんなによくなかったなと思っても損した気分にはならないのでそれもサブスクのいいところですよね。

Asset of Jazz

ジャズミュージシャンの人名が楽器のパートごとに整理されていて、誰がどのアルバムに参加しているのかを調べることができるアプリです。

例えばフィリージョージョーンズが聴きたいんだけどどのアルバム聴けばいいかわかんないといった時にこのアプリを開き、Drumsを選択して検索欄で”Philly Joe Jones”と探せば参加しているアルバムが大体出てきます。

アルバムだけでなくレーベルやアルバムをリリースした日、それだけでなく共演者の名前までわかってしまうのでかなり便利です。

このアプリで気になるミュージシャンを見つけて、その中で聴いたことないアルバムをストリーミング系のアプリで聴くという風にすればかなり効果的ですよね。

Amazing Slow Downer

曲のピッチや速度調整ができるアプリです。テンポが落とせるのでトランスクライブする時にかなり便利ですね。

それだけでなく、覚えたフレーズを音源と一緒に弾きたい時にも速度調整ができると合わせやすくなるのでかなり使えます。

やはりジャズを覚えるにはトランスクラブは欠かせないので持っていていいアプリです。ただ有料アプリでそこそこの値段がするので、お金をかけたくなければYAMAHAからでているKittarというアプリが無料で便利です。ただ使い勝手はAmazing Slow Downerの方が個人的に使いやすいです。

iReal Pro

これは使っている方結構いるかもしれませんが、ジャズスタンダードのコードだけが載った曲集です。メロディが書いてないスタンダードブックみたいなものですね。

例えばセッションの時にメロディは覚えているんだけどコードを覚えているか怪しいな。。という時にスマホを取り出してコードを確認しながらセッションができます。

練習の時にもかなり活用できる機能があり、マイナスワンとしても活用できます。

曲を選んで再生を押すだけでコード楽器、ベース、ドラムが流れるのでそれに合わせて練習ができますね。

もちろんキーやテンポの変更、それだけでなくスイングやボサノヴァなどのフィールの変更までできます。

自分がコード楽器、ベーシスト、ドラマーの場合は自分のパートの音量を下げることもできるのでこれも便利なところです。

人と合わせる前に不安な時はこういうアプリを活用するのもアリですね。

便利グッズ(ドラマー編)

他にもドラマーに使える便利グッズもあるので最後にご紹介しておきます。

シズラー

以前別の記事でご紹介しましたが、シズラーとはシンバルのサスティーン(残響音)を長くするアイテムです。

あるとスタジオのシンバルや自身のシンバルにも手軽にシズルの効果が出せます。

初めてジャズドラムを始める人がそろえるべきアイテムはこれ

ジェルミュート

持ち運びが便利でライヴの時よく活用するアイテムです。太鼓のサスティーンが長くなってチューニングじゃどうしようもできないという時に使えます。特にフロアタムとバスドラムですね。

3種類の大きさのジェルミュートが入っているので、しっかりミュートしたいのか自然に音が短く切れるようにしたいのかでサイズを選んで太鼓の端にくっつけるだけです。

スネアにくっつける場合は左上にくっつけるのがいいでしょう。

ジャズのドラムセットはかなりサスティーンが出てしまう傾向にあるのでこれを使ってうまくドラムのサウンドを作ってあげましょう。

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スラップクラッツ(Slapklatz)

 



ABOUTこの記事をかいた人

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野澤宏信 1987年生。福岡県出身。12歳からドラムを始める。2006年洗足学園音楽大学ジャズコースに入学後ドラムを大坂昌彦氏、池長一美氏に師事。在学中には都内、横浜を中心に演奏活動を広げる。 卒業後は拠点をニューヨークに移し、2011年に奨学金を受けニュースクールに入学。NY市内で演奏活動を行う他、Linton Smith QuartetでスイスのBern Jazz Festivalに参加するなどして活動の幅を広げる。 NYではドラムを3年間Kendrick Scott, Carl Allenに師事。アンザンブルをMike Moreno, Danny Grissett, Will Vinson, John Ellis, Doug WeissそしてJohn ColtraneやWayne Shorterを支えたベーシストReggie Workmanのもとで学び2013年にニュースクールを卒業。 ファーストアルバム『Bright Moment Of Life』のレコーディングを行い、Undercurrent Music Labelからリリースする。 2014年ニューヨークの活動を経て東京に活動を移す。現在洗足学園音楽大学の公認インストラクター兼洗足学園付属音楽教室の講師を勤める。