着物リメイク、スカートに仕立てるときの失敗と工夫

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身頃部分はワンピース、襟部分をTシャツにした肌襦袢⋯
最後に残った左右の袖布、2枚を使って何を仕立てましょう!
着物リメイク

まだ作っていない、別のものにしようかなぁ〜と考え、今度はスカートにすることにしました。生地は少ないのでアクセントにだけ利用します。着物リメイク
以前に亡くなった祖母の紬の着物生地とデニム生地とのコラボで作ったロングスカート、このデザインを活用することにしました。最初は紺のデニム生地一色で作ったスカートですが、紬の物もどちらも、着てるとよく褒められます。

今度は大柄のプリント生地なので全然違う感じになるでしょう。合わせるスカート本体の生地は細い縦ストライプが入った紺っぽい柔らかいジャージ生地です。正確には黒とグレーのストライプなのですが、遠目では紺色っぽく見えますね!

カラーマジックでしょうか!

今回はプリント生地の分量が少ないので前スカートの箱ヒダの中にだけ使い、後ろは無地の予定です。

実は、このスカートは型紙は使わずに直線でサイズ 分をカットします。参考にした本よりも私はロング丈に作っていて今回も同じ長さにしようと思っていたのに、いきなり後ろスカート分を本のサイズで間違ってカットしてしまいました!

ショック!

生地には余裕はないしワゴンセールで買った生地だから買い足すのは無理だし⋯。

それでもロング丈にしたいと思い、悩んだ結果後ろスカート生地を予定のサイズになるように生地を足すことにしました。

当然ながら足した部分には繋ぎ目が⋯。

それを隠すためにホントに少ない袖部分の柄生地を3ヶ所も繋ぎ合わせて1本のリボンテープを作りそれを繋ぎ目の上に縫い付けました。

見た目はアクセントみたいだけれど⋯、前スカートは縦ライン柄、後ろスカートは横ラインのリボンテープ⋯、如何なものでしょうか?

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前スカートは本体のジャージ生地が薄めなので、今回は柄生地と縫い合わせて繋げるのではなく上から縫い付けることにしました。ヒダの中へ入れればミシン目も特には気にならないはずです。

ダメージも少なかったし、重ね縫いするのでプリント部分だけが厚くならないようにと接着芯は貼らずに縫い始めましたがどちらの生地も縫いにくく襦袢生地が浮いてしまって綺麗に付けることができなくて…。

仕上がりに納得いかず⋯。

悩んだ結果、一旦全部ほどき襦袢生地に接着芯を貼って縫い直しました。

こちらの袖布はシルクではなく昔で言う化繊布だと思います。

軽いけれど体に馴染まない感じ、何とか接着芯のおかげで生地が落ち着き縫うことができました。アクシデント続きでだんだんと製作意欲がなくなります…。

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何とかヒダを作り前後スカートを繋げて試着してみました。
う〜ん⋯、イメージと違い、妙に野暮ったい! もう、製作中止かなぁ〜ワンピースとTシャツの2着を仕上げたから、もういいかなぁ〜と思いながら、ティータイム。大好きなチョコレートを食べ気分転換!
少し気持ちを立て直し、再び試着!マチ針で色々な長さに調整しながら鏡の中を見つめます!
長さを調整するうちに最初に間違えてカットしてしまった長さまで短くすれば可愛くなるかも! って思い、製作を 続けることにしました。
せっかく長く修正した丈をそのままカット!
もちろん後ろスカートに付けた柄テープも取り外すことになりました。
またスタートへと逆戻りです!
最近、スカートはロング丈が多かったので少し抵抗はありますが、生地をお釈迦にするよりは活かせた方がきっといいはず! そう自分に言い聞かせながらなんとか完成したスカートです!
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前スカートのウエストはベルトに、後ろスカートはゴムを入れているのでファスナー不要の着るのも作るのも楽なスカートになりました!
全部のウエストがゴムになっていないところにオシャレ感があり気に入っています!
ロング丈では野暮ったくなってしまった原因の1つには、「夜討曽我」の文字の冊子柄がスカートの裾に並んで重くなってしまったこと、何となくその柄行きから時代劇感が強く出てしまったことなどがあると思います。
とにかく使える生地はその長さしかなかったので、柄の出方など調整できず仕方ないけれど⋯大きなプリント柄の扱いはホント難しいですね。
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後ろスカートはシンプルに!

仕上がってから気付いた⋯大きな反省点

大きな柄だったため、柄合わせすることばかり気になっていました。

使用したいラインが3本。袖は左右2本分しかなく1枚の袖からは1本ずつしかとれないため、どうしても残りの1本はそれぞれの袖布からカットした残りの生地をつなぎ合わせて作るしか方法はありません。

必然的にその1本のラインには繋ぎ目ができるし他のラインとは違う柄になります。

これは仕方ないけれど⋯残りの2本の柄の見え方は一緒になるように柄がずれないように気をつけましたが、ここが大きな間違い!1本が合わないのだから3本とも合わせないことにすれば良かったのです!

この生地の柄は上下の方向性があり、製作過程では上下反対に使うことの発想ができませんでした。

1本は上下反対にし、3本ともバラバラの柄になれば繋ぎ目のある1本も目立たなくなったはずです!

このラインの太さなら上下が違うのも気にならなかったと思います

むしろ他の2本も半分にカットし柄が合わないよう縫い合わせ、デザインを細分化してしまった方がよかったのかもしれないです。

残念ですが、今から直すのには全部ほどかないといけないので断念しました…。ホントにトラブル続きのスカートでした!

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多摩美術大学染織科を卒業後、1970年代後半から日本のテキスタイルデザイナーとしてパリのオートクチュールにも採用された松井忠郎の四季ファブリックハウス、刺青プリントTシャツで話題になった坂井直樹が帰国後に設立したウォータースタジオなどで腕をみがく。その後、仲間と共にデザイン事務所 スタジオ'K3を立ち上げファッションからインテリア、日常のファブリックにいたるまで幅広くデザインにたずさわる。出産を機にフリーに。以降しばらくの間デザインの世界を離れ、フルオーダーの洋服制作を行うかたわら、母の死をきっかけに着物の価値を再認識。着物リメイク作家としての活動を始める。