
大きなサーモンをいただきました。
最近では、本来お店に卸売りされるはずの食材が流れ流れて一般家庭に。
そんな闇市を流れたごとき食材がウチにたどり着くことがちょこちょこあります。
このアトランティックサーモンもどこかのお店で調理されるはずだったのかも。
それにしても大きい。画像だとわかりにくいかもしれませんが、アフリカの部族の仮面くらいの大きさがあります。
刺身でもいけると聞きましたが刺身にしたら7〜8人前はある。
おまけに昨日、イサキをさばいてお刺身を食べたばかりで。
なんか、別の食べ方がいい。
ということで、洋風でいこう。

洋風の食べ物、作るの苦手なんですよね。そのためとりあえず簡単なので。
まずは大きすぎるのでサクにします。

とりあえず2つに割りましたが…。

こちらの端は肉が薄いですね。日本の朝食の定番であるシロサケと違って、アトランティックサーモンは火を通すと少し固くぼそぼそとします。
薄い部分は崩れて見栄えが悪くなりがちなので、この薄い部分は違う調理方法を試しましょう。
サーモンのコンフィを作る

薄い部分は3つに切り分けました。
ここはコンフィにしましょう。油で低温調理して保存を効かす方法です。
なにせこのままいくと1日3食すべてサーモンになる…。
大きなサーモンであっても、飽きずにおいしく食べてあげたい。
コンフィは、素材を塩漬けにした後に、多めの油で低温調理し、そのままオイル漬けにして保存する調理方法です。
本来は白身で淡泊なお魚や、鳥や鴨でやることがおおいですが。

トレーに塩を敷いて、

サーモンを並べて、

上からもう一塩。この状態でラップもしくは蓋をして冷蔵庫で丸一日。
コンフィは後から塩を加えず、保存を目的とするので少し強めに塩をうちます。

残りのサクにも塩をします。こちらは明日食べるので薄めの塩で。

1日経過しました。

塩のおかげで少し水分がでてきました。
この水分はあまり風味がよくないので、

しっかりぬぐい取ります。

しっかしアトランティックサーモンって脂ノリがものすごいよね。
回転寿司などで食べるときも炙って香ばしくしたりしないと脂臭いくらい。
今回いただいたものは鮮度がいいので特に嫌みのある香りはありませんが、時間の経ったものなどでは香りはなにか別のものでおぎなわないと食べにくいよね。

火にかけられて、サーモン3切れと同じくらいの容量の容器を準備。

そこにオリーブオイルを流します。
魚のオイル煮の場合、エクストラ・バージン・オリーブオイルは香りが強すぎるので僕はあまり使いません。ピュアオリーブオイル、もしくは米油などがオススメ。
後者2つのほうが安いし。

表面の水分をよく除去したサーモンを、

容器に、重ならないようにイン。
オイルは必ず先に入れてください。
先にサーモンを入れておくと重さで底面が容器にぴっちりと密着して、油が底面にまわらずこげます。

そして弱火にかけながら放置。

端がはみ出していますが、そのままで大丈夫。
全体がかぶるくらいの油を使ってもいいのですが、家庭料理では贅沢すぎるし、最初は火の通りが悪くても、15分くらいすると少しずつ熱がまわっていきます。

少し熱が通ったら唐辛子を加えましょう。

香りがいいものがいいですね。僕はイタリアのペペロンチーノのような、小粒で辛味が強く、熱を通すと香りが甘くなるものが合うと思います。
これだけ多めの油だとそこまで辛味は移りません。唐辛子の種も抜かなくて大丈夫です。
ニンニクやディルなどの香草も合うと思います。
今回は鮮度のいいサーモンをいただいたので香り付けはしません。
ディルなどはコゲやすいので、加える場合は目を離さず、コゲそうなら取り出してくださいね。

10分ほど経過。
いい感じですね。このまま触らずにあと10分。
全部で25〜30分ほど加熱します。

30分経過するといい感じに火が通ります。
が、僕が少し目を離したすきに家族がなぜか真ん中のサーモンを菜箸で動かし、まっぷたつに割れました。
マジでなんで真ん中のサーモンだけ菜箸で…。
このまま冷めるまで放置し、容器に入れて冷蔵庫へ入れれば完成。
僕はこの保存方法で4日くらい持つと思いますが、塩の加減などもあるので、気になる人は当日か翌日くらいには食べきってください。
食べるときは小鍋に移して油ごと熱をしっかりと通し、

チャイブのきざんだものを添えれば完成。
柔らかい葉ネギなどがいいですね。

いただきま〜す。
うんうん、おいしい。塩加減もちょうどでしたね。
アトランティックサーモンは、シロサケなどとちがって火の通し方や塩の漬けこみ具合によってはボソっとした食感になりがちですが、低温油で熱を通して油漬けにしたことでやわらかくふんわりとしています。
油の感じもあって、ツナ缶の高級なものみたいな食感かな。高級なツナ缶て食べたことないけれど。

醤油を少しかけてご飯とのお供にもいけます。
お酒の肴にもいいし、仕込んでおけば温めるだけで食べられるのがいいですね。
さて、残りも調理してしまいましょう。
サーモンフライ タルタルソース添え
さて、残りはサーモンのフライにしましょう。
揚げ物食べるの久しぶりだな。

サクにしたサーモンの厚さを半分にし、そろえます。
厚すぎると火が通りません。刺身でいけるとはいえ、魚のフライで中心が生だとくちわびしいので。

薄力粉を全体にまぶして、手でキュッとにぎるようにして粉をなじませます。

よくかきまぜた卵にサーモンを通して、

パン粉をまとわせて、

揚げます。180度くらいで。

で、完成。
フライってほかの調理方法に比べて、調理自体は簡単なんですよね。
部位を選り分けたり下ごしらえは結構時間がかかりますが。

これにたっぷりとタルタルソースをかけます。
タルタルソースのレシピはこちら。僕のオリジナルタルタルレシピ。

うーん、おいしい。
塩を軽めにしていたので、タルタルソースがほんとによく合う。
キャベツ買い忘れていたのですが、きっとキャベツ合うな。
ということで、サーモンの調理、のじさとし版でした。
またいつもとちがう食材をいただいたら、載せていきます。
いやー、楽しみ方は自分次第ですね。