千代田区にある国立劇場は、歌舞伎、文楽、雅楽などの伝統芸能を演目として上演することで有名だ。
そして、僕は結構歌舞伎が好きだ。
といっても十数回ほどの観劇しか経験はなく、歌舞伎ファンの江戸っ子からすれば「なに言ってやがんでぇ、このひよっこが。いっちょうめぇに歌舞伎を語る気か。」と怒られそうなので、よかったよ、というご報告だけ。
「歌舞伎のみかた」は歌舞伎全体のことではなく、演目に焦点をあてる
歌舞伎鑑賞教室は国立劇場が年数回行うイベントで「解説」と「演目」の2幕で構成されている。歌舞伎以外にも、文楽鑑賞教室などもあるらしい。
なんとなく、ネーミングから歌舞伎全体にまつわる話を想像するかもしれないが、ほとんどは取り扱う演目についての解説だ。
ちゃんとした内容は、是非「歌舞伎のみかた」で知ってほしい。
解説では、連獅子で使用する舞台装置の説明や、選ばれた観客を壇上に上げての説明など、エンターテイメント性があって結構おもしろい。
どことなくテーマパーク風のノリに、普段の歌舞伎とは違う西洋ノリのワクワク感がある。
さて、普段の歌舞伎鑑賞とちょこちょこ違うところがあったので、そこをご紹介しましょう。
イヤホンガイドに多言語版あり
イヤホンガイドをご存知だろうか。伝統芸能鑑賞などでは毎回欠かさずレンタルしている解説機械だ。
その名の通りイヤホンを耳に突っ込んで、上演中に解説をしてくれるというすぐれもの。
言葉遣いに始まり、日常の所作や礼儀作法なども現在とは大きく違う歌舞伎の演目は、そのまま観覧していると意味合いを理解しにくい部分がある。
そんなとき、イヤホンガイドさえあれば解説により、演目に置いてかれることがなくなる。
どの劇場もホワイエのあたりに大体ある。貸し出しが数百円で、保証金1,000円くらいが相場。
保証金はときおり持ち帰ってしまう人がいるための措置で、イヤホンガイド返却時に返金される。
そのイヤホンガイド「歌舞伎のみかた」では、中国語、韓国語、フランス語、スペイン語なども追加されていた。
確か普段は日本語のみか、日本語・英語の2種類だったと思う。
さすが初心者向け講座。
電子表示板あり
前半の解説時に出てくる固有名詞や字幕表示が行われていた。
お昼をはさまない
普段の公演ではお昼を挟み、昼食をとることがほとんど。
お弁当も売っているし、入り口から少し入ったところで予約して、お席でゆったりと懐石弁当を食べることもできる。
仮名手本忠臣蔵のときは、お弁当に使用するお塩を赤穂の甘塩にしていたり、ちょっと洒落の効いている場合もある。
が、歌舞伎のみかたではお昼を挟まないので昼食はない。
と、ざっくりとしたところですが違いがありました。
後は若い人も多いです。普段の公演の平均年齢はすごい高い。
そのため新鮮な気分。
あと、チケット代がちょっと安い。
普段の公演でも、イヤホンガイドを借りていれば問題ないと思うんですが、上演作品についてもっと詳しく知りたい、もしくは短めの演目を見るところから始めたい、という人にはオススメです。
おもしろいよ、歌舞伎。