アンディ・ウォーホル、お好きですか?
ポップカルチャーの神様のような人です。
以前六本木の森美術館の展覧会に行った際は、なんだかフューチャーレトロな世界にめまいを覚えるほど、他のアーティストとは一線を画す発想力でした。
前に糸井重里さんの対談記事で読んだところ、ボタンダウンにジーンズ、ジャケットという姿は、アンディ・ウォーホルが最初に日本に持ち込んだのでは、なんて話もありました。
現代まで多くの影響を残していますね。
さて、そんなアンディ・ウォーホル。
若い頃はジャズのレコードジャケットも描いていました。
こう書くと、JAZZファンは「ほう、アンディ・ウォーホル、JAZZ好きなのか、見直したな」とか思ってしまいがちなんですが「そういう感じでもなかったんじゃないかな〜」なんて、某JAZZ関係のお仕事をされている方とお話しをしました。
「だって、JAZZのバンド作っていなかったじゃん」言われてみればその通りで、自分プロデュースの音楽プロジェクトなんかも手がけていたアンディ・ウォーホル、なるほどJAZZ好きなら自分でやるか、よくよく考えてみたら、いろんなジャンルのジャケット制作しているもんな、なんて妙に納得しました。
ブルーノートレコードで制作したアルバムジャケットも有名ですが…。
さて、ちょうどブルーノートレコードと言えば、JAZZ好きではないのに、JAZZ界に名をとどろかせたデザイナーがもう1人いましたね。
そう、リード・マイルスです。
独特なフォントの使い方、大胆なフィルターで彩ったアーティスト写真、絶妙に空いたスペーシーなデザインは、現在も使われるかっこいいデザインの特徴でもあります。
先進的とも言える彼の作品には、現在でも多くのファンが。
一方、同レコード会社のフランシス・ウルフ(前述のアーティスト写真の多くを撮影した人)は、自分の写真をガッツリトリミングされて憤っていたこともあったそう。
自分も取材時に自ら撮影することが多いので、気持ちは分からなくもないかも…。
このリード・マイルス、実はクラシックファンであり、全然JAZZを聞かなかったそうです。
サンプルとしてブルーノートからもらったレコードを、そのままお店に持っていき、中古で売ってはクラシックのレコードを購入していたんですね。
リード・マイルスがデザインしたジャケット、オシャレなBarとか、古着屋さんなんかでよく見かけるんですが、JAZZへの情熱ではなく、プロの仕事としてこなしていたというところ、実に面白いですね。
最近ではホセ・ジェイムスが、リード・マイルスのデザイン風にカラーフィルターをかけたアルバムを発表(2015年)していました。
いつまで経っても愛される、JAZZアルバムのトップデザイナー。JAZZ好きではなかった…。寂しいような、逆にすげえ、と思えるような。
アンディ・ウォーホルしかり、リード・マイルスしかり、JAZZってコアなファンが多いので、関係者一同全員JAZZ好きと思いがちなんですが、案外ビジネスライクなところ、あるんですね。
もしかしたら、ミュージシャンの中にも、ビジネスとしてのJAZZを好きな人が…いないか。儲かりませんからね、JAZZ…。
ちょっと脱線しましたが、この話、JAZZファンの中でも案外知らない人がいます。
僕はそうと分かると得意げに話し、満足感を得るんですが、どうです?
明日、JAZZ好きな友人に話すネタ、1つできましたかね?